ヒストリックスターがもたらした一等星の奇跡~ベガからハープスターへ~
好きな馬のグッズを何かお部屋に飾ろうと思われた時に、私の墨絵を選んでくださることはとても嬉しいですし、感謝の気持ちでいっぱいになります。オーダーを下さった皆様いつも本当にありがとうございます。
もちろん私も部屋に自作品を飾っています!それを眺めていると、言葉の力に勇気をもらえ、馬がこんなに頑張ったんだから私も!と気持ちが前向きになれるんです。ですからオーダーくださる方も同じような気分になってもらえますようにと、開運と発展を願ってパワーを込めて作品を製作しております。
さて、墨絵のご依頼をいただいたら、今回はどの馬を描けるのかなといつもワクワクいたします。
そして製作前には、ご依頼者にその馬に対する思いをお伺いし、馬について私なりに色々調べて、言葉を考える作業を行っています。
今回のお話は先日オーダーいただいた馬を調べていて気づき思ったことを書いてみたいと思います。
⭐オーダーいただいた馬の名はハープスター⭐
桜花賞馬であり、札幌記念であのゴールドシップを負かし、海外競馬にも果敢に挑戦した明るめの鹿毛が特徴的な女の子です!
今回、ご依頼主様から言葉に「一等星」と入れてくださいとご注文がありました。
まずハープスターの馬名の由来を調べたところ、一等星ベガの別名となっておりました。
⭐ハープスターはあの二冠牝馬ベガの孫だったのです!⭐
ベガといえば繁殖牝馬としても素晴らしい成績を残していて、いきなりダービー馬のアドマイヤベガを出し、そしてJRAで芝、ダート両方のGIを勝利したアドマイヤドンもベガの息子です。
ベガがこの世に残した産駒数は5頭。うち4頭がいずれもオープン入りを果たした牡馬。そして最後に唯一の牝馬を産み落として、星が輝く空へと旅立っていきました。
そのベガの忘れ形見の末娘は競走馬としてデビューすることなく繁殖牝馬になり、三番目に産まれた娘のハープスターがベガと同じく桜花賞に勝利しました。
この奇跡のような話を知って、私は強いロマンを感じずにはいられませんでした。
⭐ベガの娘であり、ハープスターの母である馬の名はヒストリックスター⭐
ヒストリックの意味は歴史的に重要な。歴史に残るような偉業。まさに、ヒストリックスターがベガからハープスターへと名牝の系図を繋ぐ大役を果たしたんだなぁ…としみじみ感じました。
余談ですが、ゲームのウイニングポストでヒストリックスターは名繁殖牝馬として位置づけされているみたいです。
ベガが活躍した1990年前半の牝馬は、古馬となったら、マイルくらいまでなら牡馬を負かす強さを発揮しますが、今のようにグランプリやジャパンカップで牡馬を蹴散らして勝利するなんて考えられなかった時代です。
その後、英雄ディープインパクトが引退した後の2007年以降、ウォッカやダイワスカーレットの活躍から牡馬を蹴散らす強い牝馬が本格的に現れ出しました。
ハープスターは3歳時に桜花賞馬となった後、オークスは二着と敗れました。そして秋は秋華賞に向かわず、フランスの凱旋門賞に当時の強い古馬ゴールドシップとジャスタウェイと一緒に日本代表として出場します。
凱旋門賞の結果は6着と負けはしましたが、日本馬最先着であり、最後は彼女らしい鋭い差し足でゴールに向かって駆けてきました。
4歳になった春にドバイに遠征した後、引退となりました。
ハープスターは、祖母が成し得なかった強い牡馬に勝利したり、海外遠征をやり遂げました。そして引退し繁殖牝馬として現在に至ってます。
しかしハープスターは受胎が悪いみたいで、2021年2月の時点で、繁殖に上がった牝馬とデビューが待たれる牡馬の二頭を出産しているだけなのです。
ですが、その子ども達がそれぞれ桜花賞馬を世に出したり、オープンまで進み、海外のレースに勝利することもあり得るわけです!そうなればベガから始まる一等星の神話は継続しますし、私はいずれそうなるであろうと思えてなりません。
名牝ベガが残したたった一頭の牝馬ヒストリックスターが名牝ハープスターを送り出し
その後にも血脈を繋いでいく牝馬が誕生しています。
世の競馬界は牝馬が大活躍しています。時代の流れに乗って、一等星ベガ一族からもより強い名牝が現れてくることでしょう。
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